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キャッシング業を廃業したアステックに関する利用者の問題は何か

関東に住んでいる方なら消費者金融アステックを覚えておられる人も少なくないのでないでしょうか。同社は事業者向ローンから個人向ローンへと事業を拡大させ、関東圏のみならず全国規模での事業展開を果たした業界でも歴史の長い老舗の消費者金融でした。

同社は独特な審査基準をもちブラックにも対応するという柔軟な融資姿勢で関東の消費者や事業者の支持を得ていましたが、平成21年5月に貸金業を廃業しています。そのため、新しい融資は行われなくなり利用者としてはもう同社からキャッシングができなくなってしまいました。

この同社の貸金業の廃業により利用者としては3つの問題を抱える可能性があります。一つは同者に代わる柔軟な融資を行う貸金業者の探索、次に過去の利息の過払請求の処置、最後に同社の名前を騙る悪徳業者の詐欺行為という問題に直面するかもしれません。そこでそれらの問題について確認していくことにしましょう。

アステックとは

ここでは消費者金融の事業を営んでいた株式会社アステックの今までの事業概要を簡単に紹介します。同社がどのような消費者金融だったのか、どのような融資サービスを提供していたのか、そして、いつ貸金事業を廃業し現在会社がどうなっているか、などをみていきましょう。

会社概要

株式会社アステックは昭和25年に創業した業界でも老舗といえる貸金業者で、もともとは不動産担保ローンなど中心に事業を行っていましたが、平成4年に個人向ローンへの進出も果たしています。同社は東京都に本社をもち、千葉県、埼玉県にも店舗を構え店舗ではATMでキャッシングができる体制も整えていました。

また、同社は中堅の消費者金融として関東圏をベースとした営業を行っていましたが、さらなる事業の発展と顧客のサービス向のためにインターネットでのキャッシング対応を図るとともに、プロミスと提携してプロミスATMを利用できるようにするなど全国的な事業展開も推し進めていました。

同社の事業上の特徴としては事業用ローン、個人向ローンに加えて医師や薬剤師向けのドクターローンを持っていた点が挙げられるでしょう。現在の業界においてもビジネスローンは多数存在していますが、特定業種、特に医療関連向けのローンを設定しているローン事業者はかなり少ないのではないでしょうか。

貸金業法の改正前の融資条件をみると個人向ローンでは50万円まで、事業者向ローンは100万円から1000万円まで、ドクターローンは300万円までと利用者に合わせた融資限度額を設定しており、金利では個人向が24.82%~29.20%、事業者向が15.00%~29.20%、ドクター向が18.00%とやや高めの設定にしていました。

審査についての特徴としてはまずスピード審査が挙げられるでしょう。当時の口コミなどをみると当日の借入れにも対応しているほどの素早い審査が評価されています。また、審査自体では申込者の評価を柔軟に行いブラックでも審査に通ることもあったようですが、ブラックでもない人が通らないケースもあり独自の審査方法が行われていたことが覗えます。

しかし、平成18年の貸金業法の改正の影響を受けたためか、平成21年5月に新規融資を中止し関東財務局に貸金業の廃業届を提出しており、利用者は同社でキャッシングすることができなくなっているのです。

現在のアステック

貸金業を廃業したアステックは平成21年8月18日から東京の事務所を埼玉県さいたま市浦和へ移転しています。ホームページは残されていますが、移転した日が最後の更新日となっており、現在の事業内容などの情報は記載されていません。 

一般的に融資事業を止めた貸金業者は今までの債権回収と利用者からの利息の過払請求対応が主な業務となっているケースが多いですが、同社も同じようにしているかはネットなどからの情報では判断がつきません。また、今後貸金事業が再開されるかなどもまったく情報がないので、旧ファンの方はあまり期待しないほうがよいかもしれませんね。

問題と注意点

以上のことからアステックは現在貸金業を行っていないと思われるので同社からお金を借りることは無理でしょう。そのため同社のファンだった方や同社のような柔軟性の高い消費者金融を求めている方は別の業者を探し利用しなくてはなりませんね。

また、長い歴史をもつ同社を利用してきた顧客は払い過ぎた利息の過払請求を一刻も早く済ませる必要があるはずです。同社の過払請求による負債がどの程度かは不明ですが、個人向ローンの歴史は比較的浅いとはいえその負担は小さくないと思われるので早めに手続きを進めなければならないでしょう。

もう一つ気になる点は同社の名前を騙る悪徳業者の存在です。同社が貸金業を廃業する前後で同社に似た名称やロゴを使って違法にローンの勧誘を行う事業者が出現していたことがあります。こうした悪徳業者は廃業した貸金業者の名称、貸金事業登録番号を使って消費者を騙そうとするので本当に注意が必要ですね。

問題点1:代替事業者の探索

ここからはアステックを利用していた顧客などが遭遇するかもしれない問題をみていきます。最初はアステックに代わる貸金業者を探せるかという点を取り上げましょう。既に会社概要のところでみたとおり、長い歴史を積み重ねてきただけの特徴を持っているので代替業者を探すことは容易とはいえないでしょう。

そこで同社の代わりを探しているローン利用者や検討者が同社の特徴に近い事業者を探すために必要な情報を整理しておくことにします。

アステックの特徴

既に同社の特徴を簡単に見ていますが、ここではそれを整理しておきます。

・タイプ、業歴:
歴史の長い中堅の貸金業者で、業界の老舗としての信頼感・安心感を有する
・ローンの種類:
個人向、事業向、医療従事者向の3種類
・融資限度額:
個人向は50万円、事業向は100万円~1000万円、ドクター向は300万円まで
・融資金利:
やや高め(貸金業法改正後の業界の融資金利が大幅に下がっているため数値での比較は無意味)
・審査時間:
不明。しかし、スピード審査であったと推定できる
・審査の難易度:
やや甘いという利用者の声が多い。ただし、厳しいという情報も多少存在する
・融資態度:
独自の審査方法で柔軟な審査対応を行い、ブラックに対応するほど積極的な姿勢も持ち合わせる
・利用環境:
ネットキャッシング対応。自社ATMとプロミスATMが利用できる

代わりとなり得る貸金業者

ネットの口コミ情報などを基にアステックの代わりとなるようなローン事業者を参考として紹介しておきましょう。

○株式会社関東信販(埼玉県)
・タイプ、業歴:
個人向小口融資。ネットキャッシング専門。創業は昭和58年でまずまずの事業歴を有する
・ローンの種類:
小口ローンとフリーローンの2種類
・融資限度額:
小口ローンは5万~10万円、フリーローンは5万~99万円まで
・融資金利:
小口ローンは7.0%、フリーローンは16.98%
・審査時間:
不明。来店不要の即日振込が可能。口コミ情報が少なく実態は不明
・審査の難易度:
ブラックにも対応しているが、社会保険加入者を対象としており審査基準は甘いと判断しにくい
・融資態度:
以前は対面式で受け付けていたため柔軟な対応も期待できる
・利用環境:
ネットキャッシング専門

○フタバ(東京)
・タイプ、業歴:
基本少額貸付け。設立が昭和38年の老舗の消費者金融として安定感が感じられる
・ローンの種類:
1種類
・融資限度額:
10万円~50万円。ただし、相談により200万円まで可能
・融資金利:
14.959%~17.950%
・審査時間:
不明。審査後即日振込が可能。審査にかかる時間は比較的早いとの情報が少なくない。申し込み後30分ほどで借入れできたという情報もある
・審査の難易度:
過去に債務整理した人にも対応しているが、自己破産や特別調停の経験者は厳しい模様。また、主婦、パートやアルバイトも収入があることが条件となっているが難しいケースもある
・融資態度:
申込者の現在の属性や収入状況などを重視した融資がみられる
・利用環境:
申し込みは電話とインターネット経由による

○株式会社Any (エニー)(東京)
・タイプ、業歴:
融資事業以外に不動産仲介業や債券売買業も営む。設立が平成21年と業歴は浅い
・ローンの種類:
フリーローンと不動産担保ローン。中堅の事業者としては大口貸付けをしている
・融資限度額:
1万円から500万円まで
・融資金利:
5.0%~20.0%(10万円未満の利用で20.0%、10万円以上100万円未満で18.0%など)
・審査時間:
最短30分の審査で即時融資も可能。
・審査の難易度:
債務整理の経験者のみならず整理途上にある人にも対応しているという情報もみられ審査が甘めであることが想定される
・融資態度:
ブラックに対応する柔軟な融資姿勢がみられる
・利用環境:
申し込みは店頭、電話、FAX、郵便及びインターネット経由も可能。振り込み可能

○フクホー(大阪)
・タイプ、業歴:
店舗とネットで申し込み可能。 創業は昭和45年と業歴な長い
・ローンの種類:
証書貸付で3種類
・融資限度額:
5万円~10万円未満、10万円~100万円未満、100万円~200万円
・融資金利:
5万円~10万円未満は7.30%~20.00%、10万円~100万円未満は7.30%~18.00%、100万円~200万円は7.30%~15.00%
・審査時間:
不明。来店不要の即日振込が可能。しかし、入金までにかなり時間がかかることもあるという口コミ情報がある
・審査の難易度:
ブラックにも対応しているが、審査時間や書類が多い点から決して甘いとはいえない面もある
・融資態度:
積極的といえそうだが、審査や入金までに時間がかかることもあり慎重な面もみられる
・利用環境:
店舗とネットで申し込み可能。振り込みも可能。

問題点2:利息の過払請求

アステックが個人向ローンを取り扱い始めたのは1992年なので貸金業法が改正されるまでの約14年間は利息を過払している利用者が存在しているはずです。実際にネット上でも同社に対して過払請求をしている方の口コミなどもみられています。

同社が貸金業を廃業してから5年以上経過しているので、手続きを行っていない利用者は一度だけでも請求できるかどうか確認してみるべきでしょう。貸金業法改正前の同社の個人向ローンの金利は24.82%~29.20%といった高い金利で設定されていました。もし大金を借入れ長期間で返済している場合は利息の返還金額も多いかもしれませんね。

しかし、アステックが現在どのような状態であるかが懸念されます。同社のホームページは一応残っているものの、現在の事業がまったく不明です。現在の同社に関するネット上の情報もほとんど見当たらず、会社として存続しているかも判断がつきません。

会社が存続している場合には過去の利用者は原則的に過払請求が可能でしょうが、現在に至るまでに債権を他者に譲渡していたりすると請求関係が複雑になっている可能性もあります。或いは同社が将来に民事再生法を適用するなどなれば大部分の返還が期待できなくなる恐れもあるのです。

ネットの口コミの中には利用者が取引情報の開示を依頼したが思うように対応してもらえなかったとか、過払請求したがなかなか支払ってもらえないといったような情報が見られます。もちろん一部のことかもしれませんが、こうした事態も発生しうるのでとにかくアクションを早く起こすべきです。

自分で請求の方法がわからない場合には護士や司法書士などの法律の専門家に連絡し、どのくらいの利息の返還になりそうかといった相談弁から始めてみてはいかがでしょうか。ただし、利息の計算などで高額な相談料が取られないか事前に確認しておいたほうがよいでしょね。

問題点3:悪徳業者

最後は悪徳業者についてです。アステックは既に廃業しているので悪徳業者とは無縁のような気がしますが、実際は廃業している会社の名前、商号や貸金事業登録番号を悪用するケースが少なくないのです。同社は廃業してから長い時間が経過していますが、念のための注意喚起として取り上げることにします。

悪徳業者の存在

アステックの名前を騙って違法な勧誘を行う悪徳業者が同社の廃業前後に見かけられました。最近ではあまり聞かれませんが、貸金事業者として長い歴史を持っていた同社の企業ブランドをまた悪用する闇金などが現われないとも限らないので注意しておいたほうがよいでしょう。

一般の消費者や事業者の方はアステックが廃業していることを知らないか、認識していないのではないでしょうか。また、消費者金融やキャッシング事業者を紹介するサイトやローン情報サイトなどではいまだに廃業前の同社のローン商品概要を閲覧することができます。つまり、今も同社がローン事業をやっているように思っても不思議ではないです。

そのため、悪徳業者がアステックの名前に類似した会社名、ロゴや同社の以前の貸金事業登録番号を使えば、よく知らない人はうっかり騙されるかもしれないのです。何となく聞き覚えのある企業だからと思って何も調べずに契約の誘いに乗ってはいけません。

実際に次のような悪徳業者の報告が関東財務局から発表されています。
⇒『「さくらベストファイナンス(商号:アステック)」(TEL 0352412691)関東財務局長(8)00015号。「株式会社アステック」を騙って不正な勧誘をしています。 』

罠にかからないための方法

悪徳業者の罠にかからないためには、アステックの名前を使っていても使っていなくてもとにかく利用しようと思う事業者の実態を確認することです。特に貸金業者側から直接アプローチしてきた場合は要注意といえるでしょう。FAXやEメールでどんどん連絡を取ってきますので安易に返事することは避けるべきです。

仮にコンタクトすることになってもその前に実際に営業をしているのか、連絡先は確かに存在するのか、貸金事業登録はしているのか、ホームページを開設しているのか、といった点はまず確認するべきです。さらに、創業時期、操業年数を調べるとともに財務局の悪徳業者情報や日本貸金業協会の悪徳業者情報で検索してほしいですね。

そして、もし具体的に契約の話になって保証料の名目などで現金を要求されるようなことがあれば契約せずに金融庁や日本貸金業協会などに連絡して相談するのがよいでしょう。どのような名目でお金をむしり取ろうとするかわかりませんが、思いもよらない魅力的な融資話を持ち掛けてくるかもしれないのでくれぐれも用心するようにしてくださいね。


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