「自分の名前はブラックリストに載っている可能性がある」という場合、一度は「銀行のカードローンなら審査が緩いので通るかもしれない…」というウワサを聞いたことがある方も、おられるのではないでしょうか。
そのような「誤った情報」がいつから広まってしまったのかはナゾですが、正直なところ信用情報にブラック情報が載ってしまっている場合、銀行の審査は通らないことがほとんどです。
ですが、ブラック情報はある程度の年月が経過すれば抹消されることをご存知でしょうか。今回は、そのブラック情報が抹消され、審査を申し込むのに適切なタイミングについて紹介していきましょう。
ブラックでも通る銀行系カードローンは残念ながら無い
インターネットの金融関係の記事の中には、「大手銀行なら審査が緩く、カードローンの審査に通るところもある」という記事をよく目にすることがあるかと思います。
結論から言って、「確実に自分はブラックである」と確信のある方は、審査の申込は一定期間を過ぎてからにして、今はいったん見送るという選択がベストでしょう。
それでも「◯○銀行はダメだったけど××銀行なら…」「申し込んでみないとわからないじゃん」と、闇雲に申し込む方がおられますが、そのような行為は逆に、審査に落ちる可能性を高めているという事実をご存知でしょうか。
申込ブラックの真実…申し込むだけ&落ちるだけ逆効果に!
「ブラック」の種類には「申込ブラック」というものがあります。この「申込ブラック」とは、申込をする時点ですでに、書類が審査に回されるまでもなく、シャットアウトされてしまうような方のことです。
なぜ、このようなことが起こるのかと言うと、審査は一度にたくさん申し込んで、一度にたくさん落ちるだけ、より通りにくくなっていくからです。
「別々の金融機関に申し込んでいるのにいったいどうして?」と疑問に思う方もいらっしゃるかも知れませんね。
そのため、「この人の信用情報にはブラック記録が残っている」ということや「審査に一度にたくさん申し込んでいる」また「審査にたくさん落ちている」という情報は、どこの金融機関へ行っても共有されているのでバレてしまうのです。
申し込むだけ&落ちるだけ審査に不利になるのはなぜ?
どうして「申し込むだけ、また落ちるだけ審査に不利になるのか?」というと、それには以下のような理由が挙げられます。
- 複数の金融機関への同時申込でお金に余裕が無い印象を与える
- 同時申込で同時に複数の審査に落ちる結果、より通りにくくなる
ちなみに「複数の金融機関」とは、一ヶ月以内という短期間のうちに2社以上…具体的に言うと3社から4社の金融機関に申込を行う状態を言います。
そして、この場合の申込とは借入やカードローンなど、お金を借りる申込をすべて含みます。複数の金融機関に、同時に審査を申し込むと、金融機関側からは「この人は余程お金が無いのだろうか、お金に困っているのだろうか」という悪印象を持たれることになります。
その結果、金融機関側は「貸しても、お金に余裕が無いなら返してくれるかどうかわからない」「返してくれなそうだから貸さない」という判断が行われます。
金融機関側からしてみれば、お金を貸す際の一番のポイントは、「この人にはちゃんと返済する能力があるのか」というところなので、そのような人に貸してくれないのは、当たり前のことですよね。
ブラックでも貸してくれるところは注意!うまい話には裏がある
それでもインターネットには、「ブラックでも大丈夫」「ここなら多重債務者でも借りられる!」などの「うまい話」が数多く落ちています。
消費者金融などは、毎日テレビでCMをしているような大手のものから、聞いたことも無いような小さいものまで様々です。ブラックでも審査が緩く、お金を貸してくれるような中小企業は確かにあります。
ブラックの方がカードローンを再度利用するには最長10年かかる?
さて、先ほど「自分が確実にブラックだと確信がある方は、今はいったん申込を見送って…」と申し上げました。「じゃあいつならいいの?」という疑問が浮かんだ方もおられるでしょう。
信用情報に残る事故記録、いわゆる「ブラックリスト」は、一定の時間が経てば抹消されます。
事故記録が消えた後が、申込を行うのに適切なタイミングだと言えます。事故記録が抹消されるタイミングは、事故の内容にもよりますが最長で10年かかるのをご存知でしょうか。
ここでは、どんな事故記録がどれくらいで抹消されるのか、短いものから長いものまでを、以下に紹介していきましょう。
申込ブラック | 6ヶ月間 |
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2ヶ月以上の支払い延滞 | 5年間 |
任意整理 | 5年〜7年間 |
自己破産 | 7年〜10年間 |
ちなみに、事故記録が抹消されるこの期間は、問題解決後から数えて、こちらの期間を経過すれば抹消されるという意味です。
例えば、2ヶ月以上の支払いの延滞、遅延などは、支払いがすべて終わってから、5年間です。自己破産は、破産宣告から数えて7年から10年間という意味になっています。「10年なんて待てない!」という方もおられるかも知れませんね。
しかし、信用情報期間の事故記録は、その記録が真実である以上は、自分で消したり書き換えたりということは残念ながら不可能です。
いつのまにかブラックを防ぐ!再ブラックの防止方法は?
世の中には、「せっかく事故記録が消えるのを待って申込に行ったのに、なぜかまたブラックに!どうして?」という状況になってしまう方も多くおられます。
ここでは、その「いつの間にかブラック」を防ぐために、知らないうちに事故記録が残ってしまう原因を紹介していきましょう。
あなたもやったことあるかも?いつの間にかブラックの身近な原因
早速いつの間にかブラックの原因を挙げていきましょう。意外と身近な原因にもしかしたらあなたも一度は、やってしまったことがあるものもあるかも知れません。
- カードなどの2ヶ月(61日)以上の支払いの延滞/遅延
- カード払いでの公共料金の2ヶ月以上の延滞/遅延
- 携帯料金の2ヶ月以上の延滞/遅延
- 奨学金返済の2ヶ月以上の延滞/遅延
- 一ヶ月以内に3社から4社に審査申込をする(申込ブラック)
- 審査申込時に年収や職業などで大きなウソをついた
以上のようなことが、主な「いつの間にかブラック」の原因です。あなたはどれか心当たりがありましたか?「いつの間にかブラック」は怖いですが、どれも大きな理由は「長期間に渡って支払いを延滞したり遅延したりしている」ということです。
ですので逆に言えば、「いつの間にかブラック」にならないためには、「ひと月くらい待ってくれるだろう」と自分を甘やかさず支払いの期限日までに、指定の金額をキチンと支払うこと、これが防止方法につきます。
その他、審査申込で大きなウソをついてしまうと、事故記録が残る場合があります。ちなみに「大きなウソ」とは、例えば年収150万のところを500万と記載したり、実際はアルバイトを転々としている身でありながら正社員で10年働いているなどと記載するような場合です。
実は、信用情報機関には、個人の職業や年齢、家族構成まで登録されているので、ウソをついた場合は簡単にバレてしまいます。審査申込の際は、ウソの無いように正直に報告をしましょう。
いざという時のため健全な個人情報を保つよう心がけよう
ブラックな事故記録が残ってしまっている場合の、審査申込のタイミングや、再ブラックの防止方法などを紹介してきましたがいかがでしたか?もしもあなたのお役に立てたなら幸いです。さて、最後に大切なポイントをまとめておきましょう。
- 事故記録が残っている場合審査に通ることはほぼ無い
- 審査申込は申し込むだけ&落ちるだけ通らない原因になる
- 私達のプロフィールを含む信用情報はCICなどに登録、共有される
- 事故記録が抹消されるには最長で10年かかる
- 携帯電話料金滞納など身近ないつの間にかブラックに注意する
お金というものは、あればあるだけ充実した暮らしができます。しかし、だからと言って何かにつけてお金を借りていると、もしも返済ができなくなった時には、あなたの信用情報にもすぐに自己記録が残ってしまうでしょう。
そのような状況を避けるためにも、お金を借りるのは本当に必要な時、また確実に返済できる金額にとどめておき、いざという時は大きなローンを組んだりもできるように、健全な信用情報を保つよう、日々心がけて過ごしましょう。