正規の消費者金融や銀行カードローンの数は、年を経るごとに増加していると言われています。しかし、顧客の数は然程変わらないため、貸金業者は顧客を獲得するため様々な宣伝をするようになりました。
宣伝手段として優秀なのはwebの広告と、大衆雑誌の広告です。特に審査が甘いことをアピールする消費者金融が多く、どれも似たような宣伝文句になりがちで、利用者はどれを選べば良いのかわからないという声をよく聞きます。
今回は、この２つの広告媒体によく現れる「審査の甘いキャッシング会社」の正しい選び方について解説していきます。闇金を避ける方法や、インターネット情報の信頼性を調べる方法を知っておきましょう。
ネットや雑誌の金融業者情報の信憑性はどの程度なのか
インターネット上や雑誌の広告は、他の広告媒体に比べて不特定多数の目に触れやすく、非常に強い宣伝効果を持っています。例え借り入れに興味を持っていない人ばかりが見ていたとしても、業者の名前を知ってもらうということ自体に意味があります。
この２つの広告は、情報の精度・信憑性としてはそれほど優秀ではありません。ですが、借り入れ先を決める前提となる「候補としての名を知ってもらう」という役割は十分に果たすことが出来るものです。
貸金業者を本格的に選ぶのであれば、その選択のポイントは、正しい情報を得られるかどうかという点に集約されます。
いくら好条件に見える宣伝があっても、見えないようにデメリットが隠されていたということも珍しくありません。多角的に貸金業者を判断するためには、どうしても雑誌広告やインターネットでも情報収集には限界があるのです。
貸金業者の情報を集める最適な方法と広告に潜む罠とは？
お金を借りるのが一時的であれ、長く利用するものであれ、貸金業者と契約するのであれば、その会社について正確に知っておくのは基本です。
最も正確に業者のことを知りたいのであれば、実際に店舗に出向くのが一番です。直接訪ねて、そこの従業員に説明を受ければ、わからないことをその場ですぐに聞ける上、手続きもその場で行えます。
言ってみれば、インターネットや雑誌といった広告媒体は、業者から利用者に対しての一方通行の宣伝なのです。テレビのCMもそうですが、一方的に相手の情報だけを受け取るというのは、交渉や契約において不利になります。
広告などの宣伝手段では、業者側にとって不都合なことはわかりづらく表記されるためです。表示義務がある内容にしても、貸金業者に不利な情報はできるだけ見つかりにくいように表記されますし、アピールしたいことはこれでもかと大きく表記されます。
こうした顧客にとって重要な内容を知るためにも、直接出向くか電話で契約について話し合うことが損をしない第一歩なのです。
本当に「誰でも借りられる」貸金業者は闇金しかあり得ない！
インターネットや雑誌の広告の文面でよく見かけるのが「誰でも借りられる」という文章です。一見すると幅広い利用者に向けたこの文章ですが、貸金業者にとって、誰にでもお金を貸すという行為は絶対に有り得ません。
お金を借りるためには、必ずそのための審査があり、これによって契約者（キャッシング利用者）がどの程度であれば返済ができるかを調べます。審査がないという業者は、まず間違いなく悪徳金融業者だと断言できます。
悪徳金融（闇金）がよく使う広告単語は「誰でも」・「手軽に」・「緩い」・「ブラックでも」・「安心」の５つです。
こうした単語は、利用者の審査に落ちるかもしれないという不安を上手く取り除き、自分の会社におびき寄せるために上手く散りばめられています。「上手い宣伝文句」を多用する闇金に引っかからないことが、キャッシングでは欠かせない技術になります。
広告上に潜む闇金にだまされないために知っておくべきこと
広告を見てキャッシングの利用先を選ぶ場合、最も注意しなくてはいけないのが、悪徳金融を選ばないようにすることです。一番簡単な回避方法は、大手の消費者金融や銀行を選ぶことなのですが、そうではなく、見知らぬ借り入れ先を選ぶときには、広告上の情報だけで判断しなくてはいけません。
違法な金融業者にはいくつか特徴があります。それを知っているのと知らないのでは、悪徳金融に引っかかる可能性は大きく異なりますので、是非覚えておくべきでしょう。次に紹介するのは、その代表例です。
- 連絡先が固定電話番号ではなく携帯電話番号しか記載されていない
- 貸金業者であれば必須の「営業許可登録番号」の表記がどこにもない
- 金利と遅延損害金の正確な利率の上限が記載されていない
このような広告は、悪徳金融業者である可能性が高く、利用するには大きなリスクが有ります。
審査の甘いキャッシングローンで求められる最低限の条件とは？
さて、「審査がない」貸金業者は違法であることがほとんどなので、簡単に選択肢から除外できますが、「審査が甘い」と宣伝している貸金業者はどのように比較すればいいのかという話になってきます。
そもそも、キャッシングなどの審査が甘い・厳しいというのは何に関してなのかを知っておく必要があります。審査が甘いと言っても最低限の基準があり、それを満たしていないと、どんなに審査が甘い貸金業者であっても借り入れをすることは出来なくなります。
最低限の条件とは、身分証明が出来ること、過去５年～７年の間に自己破産などの債務整理をしていないことです。
この内のどちらかでも満たしていないと、ほぼ全ての金融業者で契約を断られます。
また、借り入れをする金額によっても最低限の条件は変化します。具体的には、審査の難易度が変化する境界線的な金額があり、１０万円・５０万円・１００万円を基準にして、それぞれに条件が付加されることが一般的です。
借りにくいと自覚している人が審査が甘い業者を選ぶポイント
審査の甘い金融業者を選ぶといっても、収入に自信があったり、継続的かつ安定した収入を得ている人は審査が甘いことよりも金利が低い借り入れ先を選ぶことでしょう。
ここが肝心なのですが、「審査が甘い」というキーワードを元に貸金業者を探している人の多くは、自分が大手や銀行のキャッシング審査に弾かれる可能性が高い、あるいは既に弾かれた後であるケースが多いのです。
こうした人が次に探すのは、中小の消費者金融であったり、インターネットで特に借りやすいと宣伝されている貸金業者でしょう。ここで気をつけなくてはいけないのが、闇金が一番狙っているのが、まさにこうした人だということです。
中小の消費者金融を選ぶときには、しっかりした情報収集が必須です。適当にインターネットを検索して、目についた審査が甘い業者に飛びつくのは絶対にやめるべきです。
闇金は非常に巧妙に隠れていて、サイトのデザインもこだわり、清潔・潔癖なイメージを作っていますし、一見して闇金だと判断できることは少ないです。
ある程度時間を掛けてでも口コミや、複数の業者を比較しているサイトを見つけ、じっくりと選ぶのに時間を掛けたほうが後々得になります。
銀行キャッシングと消費者金融の使い分けと選び方を知っておこう！
最後に、選択候補としての銀行キャッシングと消費者金融の比較について触れておきます。審査が甘いという前提がある以上、銀行の消費者金融も低金利という場所は選べません。なぜなら、金利が低い業者は間違いなく審査がしっかりとしている（求められる条件が厳しい）からです。
銀行と消費者金融を選ぶ基準は、自身がどのくらい金額の借り入れを希望していて、その返済にどれだけ時間がかかりそうかということから比較します。
原則としては、短期返済を予定していて、借り入れをする金額もそれほど多くなければ、消費者金融を優先すべきです。銀行キャッシングはどうしても収入審査が外せません。そのため、収入が少ない場合も、消費者金融での借り入れがおすすめです。
銀行キャッシングは、その銀行の口座を使っている人や、利用期間が長期になる人に向いています。銀行キャッシングはその銀行自体と長く付き合っていくようなイメージを持つと分かりやすいです。
銀行は悪徳金融というものとは縁がないので、消費者金融を選ぶ決心がつかない時の対策として利用するのでも有効です。ある程度収入に自信があるのなら、リスクの少ない銀行キャッシングを優先するのも良い方法だと考えられます。
