どうしてもまとまったお金を借りたい!という時や、既に借り入れしているけれど、更に借り入れする必要が出てきてしまったっていうこともありますよね。
そんな中で、気になるのは、「総量規制」という言葉ではないでしょうか。
収入の3分の1規制と言われ、それ以上は借りられないということが書かれているけど、どういうことなの?
それ以上の金額を借りる必要が出てきた場合はどうしたらいいの?絶対に借りられないの?
など、様々な疑問をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。今回は、この総量規制について調べてみました。
これからお金を借りたいと思う方も、更に借り入れしなくちゃいけないという方も是非ご参考になさってみてください。
総量規制はそもそもアナタを守る規制って知ってましたか?
お金を借りたい!と思ったときについて回る規制の一つに総量規制があります。なんだか規制というとすごく窮屈で、邪魔なもののように思えてきますよね。
果たして総量規制もそうなのでしょうか?
貸金業法では収入の3分の1規制というものがあります
総量規制は、貸金業法で定められている決まりの一つです。貸金業法は、消費者金融など貸金業社が遵守すべき業務などについて定められた法律となっています。
貸金業者は、無担保・無保証の貸付を行う場合は、借入主の年収を把握し、貸付額を年収の3分の1以内とし、それ以上は貸付してはいけないと決まっているのです。
この「年収」というくくりについてですが、以下のものを足した額とされています。
- 給与所得
- 年金
- 恩給
- 不動産などの安定的な不労所得(事業として行う場合は除く)
- 安定的な年間の事業所得
つまり、継続的に安定した収入分の年間所得ということになるのです。
例えば、ギャンブルでの勝ち金や、宝くじの当選金などは含まれませんので注意しましょう。
また、これらの収入は世帯収入ではなく、借入する本人の収入で判断されるということになります。仕送りやお小遣いはここでいう安定した収入には入りません。
そのため、もしお金を借りたい!と思う方自身が無収入である場合、年収の3分の1は0となりますので、貸金業法においては1円もお金を借りることができないということになるのです。
但し、例外として、収入のある配偶者の許可を得ている専業主婦(夫)の場合は配偶者の収入を合算して借り入れを行うことができます。
すべての借入総額の3分の1以下でなくてはいけません
総量規制は言い換えると、「現在の借入残高が年収の3分の1を超える場合、それ以上新たに借り入れすることを禁止する」という決まりです。
つまり、現在もし他の貸金業者から借り入れを行っている場合は、それらすべての借入額の総額が年収の3分の1以下に抑えないといけません。
年収300万円の方が、現在消費者金融Aで既に借りており、借入残高90万の場合、新たに消費者金融Bに借り入れをしたいと申し込んでも、最大で10万円までしか借り入れすることができないということになります。
また、ここで注意しなくてはならないのは、あくまでも貸金業法が適用になる業者からの借り入れ総額が…という点です。貸金業法にかからない借入はこの総額には含まれません。
貸金業法が適用になるのは主に、消費者金融、信販会社のキャッシング業務などです。
また、カードローンなどにはそれぞれ業者ごとに借入限度額を決めていますが、この借入限度額の総額がもし年収の3分の1を超えていたとしても、年収の3分の1以上の額を実際に借り入れすることはできませんので、気を付けましょう。
そして、現在既に貸金業者からの借入額が年収の3分の1を超えてしまっている場合は3分の1以下になるまで返済が進まないと貸金業者から新たな借り入れを行うことはできません。
総量規制は借り入れ過ぎによる破たんを防ぐために必要?
貸金業法は平成18年に改正され、様々な部分が変更となりました。
ついたくさん借りすぎてしまったり、高い金利で借りて毎月利息の返済でいっぱいいっぱいになり、元本が全く減らない、なんていって苦しむ方が数年前まで多くいました。
これは、グレーゾーン金利などのせいもありますが、多くは借りたいと思った本人が実際の返済能力よりも多くの金額を借り入れしてしまったことが原因です。
貸付側も、個人への最大融資額についての決まりがないため、業者ごとの判断でどんどんお金を貸していました。
多重債務者は返済が滞りがちになり、借金の返済の為に新たな借り入れを繰り返したり、どうにもお金が回らなくなって闇金に手を出す方、にっちもさっちもいかなくなって生活が破綻してしまう方など辛い思いをする場合が多々あります。
これらのような事態に少しでも陥らないようにするために出来た決まりが個人への貸付限度額を規定する総量規制と言えます。
これらの決まりは、借りたいとお金が必要な人に対して貸し付けを制限し苦しめるためのものではなく、その後に待っている債務の重みを少しでも軽くするためのものなのです。
決して私たち消費者が不利益を被るための規制ではないということを理解しておきましょう。
詳しく知りたい!総量規制に対象外や例外ってあるの?
総量規制は私たちを守るための法律だと分かってはいるけれど、どうしても年収の3分の1以上借り入れしたい!なんて思っている方もいらっしゃるかもしれません。
では、実際に年収の3分の1以上借り入れできるような対象外や例外などは存在するのでしょうか?
大前提!申し込みの際の年収は正しく記入しましょう!
総量規制の基準となるものは年収です。そのため、多く借り入れしたいなら年収を多く書いてごまかせばいいんじゃないか?なんて考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、年収をごまかして記入することは絶対にしていけませんので注意しましょう。
お金を貸してもきちんと返してくれる人でなければ、貸し倒れになる可能性がありますよね。それはそのまま貸金業者の不利益に直結します。
そのため、貸金業者は、借入の申し込みがあった際に、「申込者は本当に信頼に足る人物か」ということを確認するのです。
申し込みをする際に様々な項目の記入をする必要があります。貸金業者が確認することは主に以下の内容になります。
確認事項 | 確認方法 |
---|---|
本人確認 | 免許証などの身分証明書の提示 所属している会社が間違いないか会社への電話確認 |
返済能力 | 所得証明書や、源泉徴収票、直近数か月分の給与明細など所得がわかるものの提示 (借入額が1社で50万円以上か、複数社の合計が100万円以上の場合) |
現在の借入総額 | 借り入れ希望者の申告と信用情報機関などの情報より確認 |
返済実績 | 過去他の貸金業者やクレジットカード会社、割賦契約時に返済に滞りがなかったかどうかを、信用情報機関などの情報より確認 |
申込書にたとえ嘘の記載をしたとしても、それらを証明する様々な書類の提出や確認が行われますので、自分の都合のいいようにごまかしても必ずバレてしまうでしょう。
さらに、嘘を書いていたとなるとそれだけで「信用できない人物だ」と判断されることがほとんどですので、申し込みの際は、できるだけ正直に記載するようにしてくださいね。
知りたい!総量規制の対象から外れるものってなぁに?
年収の3分の1を超える借り入れができない!なんて聞くと、「じゃあ家や車を買う時はどうしたらいいの?」なんて不安を覚える方もいらっしゃるかもしれません。
総量規制はすべての借り入れに対して適用なのでしょうか?
総量規制の対象外となるものをご紹介していきます。
- 貸金業者以外からの借り入れ
貸金業法が適用されるのは貸金業を営む貸金業者に対してです。そのため、銀行からお金を借入したり、クレジットカードの一括払い、分割やリボ等でのショッピングはこの限りではありません。
クレジットカードを利用してキャッシングする場合は、キャッシング部分に関してのみ貸金業法の適用となりますので注意しましょう。
また、貸金業者の中でもNPOバンクの生活困窮者などに対する貸付や環境保全に対する貸付は、低金利であり、洪積世が認められる場合は対象外となります。
- 法人としての借り入れ
総量規制は個人への貸し付けに関して適用されるため、法人として借り入れする場合は対象外となります。
- 担保のある借り入れ
借り入れをする際に認められた担保がある場合は総量規制の対象外となります。
マイカーローンや住宅ローンなど、購入する物そのものを担保とする場合も対象外となるので、ご安心ください。
- 返済方法が確実な借入
不動産を売却してその代金で返済をする場合、借入額が売却代金を下回り、たとえその不動産を売却したとしても生活困窮を招くことがないと証明できれば総量規制の対象外となります。
貸金業者からの借り入れで例外はないの?
おまとめローンという言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
こうしたおまとめローンは複数借り入れしている場合に、その合計金額を一カ所から借り入れし、先に今借りている所に返済してしまい、借り換えるというローンになります。
この場合、どうしても一瞬は借入総額が増えてしまいますよね。この時も年収の3分の1以下でないと借り入れすることができないのでしょうか?
実は総量規制にはいくつかの例外が存在します。
- ローンの借り換え(おまとめローン)
貸金業者を利用してローンの借り換えを行う場合、以下の条件を満たしていなければいけません。
- 借入残高の平均利率がローンの借り換えによって低くなる事
- 毎月の返済額または返済総額が、借り換えによって少なくなる事
つまり、ローンの借り換えによって、今までよりも返済額が増えたりしない場合にのみおまとめローンを組むことができるということです。
これは総量規制はあくまでも消費者を守るための決まりという立場をとっているので、消費者に有利になるような借り入れは規制されていないということになります。
- 配偶者貸付
専業主婦(夫)の方がお金を借りたい!と思っても貸金業者からは総量規制があるので借り入れができませんよね。
配偶者貸付は、配偶者の承諾を得ている場合に限り、配偶者の年収の3分の1まで借り入れをすることができるという借入方法です。
- 個人事業主に対する貸付
個人事業主の方が事業の為に使用すると証明できる場合には総量規制にあてはまりません。しかし、証明には、事業計画書など様々な書類の提出が必要となります。
- その他
事故や病気など突発的にお金が必要になる場合、10万円以内であれば総量規制の範囲を超えたとしても借り入れを行うことができます。
また、震災など予期せぬことが起きた場合も様々な特例が作られることがあります。
銀行カードローンなら総量規制を気にする必要ありません!
お金を借りたい!と思ったときに真っ先に思い浮かぶのはどんな会社でしょうか?
多くの方が消費者金融を思い浮かべるかもしれませんね。
銀行もお金を借りれると聞いているけど、審査が厳しそうだな…なんて敬遠されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、お金を借りたいと思ったときに銀行を利用するのは利点も多いと言われています。
安心!銀行からの借り入れは総量規制の対象外!
もう消費者金融などから年収の3分の1近くまで借入しているのに、さらに借入しなくてはどうにもならない事態が発生した!という方や、初めて借りるけど、借りたい金額が総量規制の範囲を超えているなんて言う方はいらっしゃいませんか?
そのような方にオススメしたいのは銀行からの借り入れです。
銀行からお金を借りる…と言えば法人など会社をしている人だったり、住宅やマイカーなどの大きな買い物だったりしかダメなんじゃないの?とお思いの方はご安心ください。
銀行は個人の消費者でも借り入れすることが可能です。
また、近年は銀行側も個人への貸し付けに対して緩和していると言われています。これは、銀行が消費者金融を傘下に入れて、貸付するために必要な業務の一部をそちらに担ってもらっているからという理由も挙げられます。
銀行が貸金業者のノウハウを得ることによって、個人への貸し付けが以前よりも積極的に行われるようになりました。
そのため、お金を借りたい!と思ったときは銀行も選択肢の一つにしてみてください。
銀行でフリーローンを組むならカードローンがオススメ!
銀行にお金を借りる…となるとマイカーローンだったり、住宅ローンだったり、教育ローンだったり借りるための目的がはっきりしていないとダメなんじゃないかとお考えの方も多いかもしれません。
しかしそんなことはありません。
銀行も近年は目的自由のフリーローン商品を多く提供しています。目的がはっきりと決まっていなくても、生活費のためにでも借り入れした金額を自由に使用することができるといったものです。
もちろん、使用目的について制限されているものもあり、事業資金などへの利用は禁止されている場合が多くなっています。
フリーローンで車などを買うこともできますが、マイカーローンの方が金利が低い場合が多いので、使用目的がはっきりとしており、それらに該当するローン商品があった場合は、そちらのローンを利用するようにしましょう。
そして、目的が決まっていないローン商品も様々ありますが、その中で特にオススメなのがカードローンです。
カードローンの場合、利用限度額があり、その限度額の範囲内でしたら何度でも借り入れを行うことができるので大変便利です。
限度額の範囲内であれば、新たに借り入れするときも審査を受ける必要もありません。所定のATMなどにカードを挿入するだけで借り入れをすることができます。
また、カードがあることで周囲にばれるのが嫌だとお考えの場合は、カードレスのものもありますので、そちらもオススメとなっています。
銀行カードローンに申し込む前に確認しておいてほしいこと
総量規制の対象にはならないし、自由に借り入れが行えるしいいこと尽くめのような銀行カードローンですが、申し込む前に確認しておいてほしいいくつかの注意点があります。
銀行のカードローンなどを見ると最大融資額が500万円とか800万円とかとても高めに設定されている場合が多いです。
しかし、この最大融資額はすべての人に適用になるわけではありません。
銀行が利用限度額というものを設定します。借入者はこの限度額の範囲内で自由に借り入れを行うことができるのです。
この限度額を決める要素で重要なのはやはり年収となります。
年収300万円の方が800万円借り入れしたいと思ってもなかなか審査に通ることは難しいので注意しましょう。
銀行でカードローンを作る場合ももちろん審査を受けなくてはいけません。この審査は貸金業者から借り入れするときと同様正直に書く必要があります。
銀行も、信用情報機関や、銀行の顧客情報などから申込者について精査しますので、その中で貸すのにそぐわないと判断されてはカードローンを組むことはできません。
銀行の審査でも重視されるのは過去の実績と現在の借り入れ状況などです。信用情報機関などにより管理されていています。
また、銀行がカードローンを発行する際の注意事項の中に「保証会社の審査を通過した方に限る」などの文言を入れている場合があります。
この保証会社が実は傘下に入っている消費者金融のことだったという事態も少なくないのです。
そのため、その消費者金融で延滞などをしている場合や、過去に金融事故を起こした場合は審査に通るのは難しいと判断しましょう。
銀行カードローンの審査は厳しいと言われていますが、主な審査を代行しているのが、実は消費者金融だったというのもよくある話です。そのため、近年では比較的銀行カードローンは創り易い状況にあると言われています。
総量規制を超えて借りたい!おすすめ銀行カードローン5選
総量規制を気にせずにお金を借りたい!とお思いの方もいらっしゃいますよね。そんな時にオススメのカードローンを調べてみました。
セールスポイントも様々!おすすめ銀行カードローンとは
近年多くの種類の銀行カードローン商品が発表されています。そして、それらは少しでも消費者の目に留まるように様々なセールスポイントがあり、大変個性的なものとなっているのです。
今回は、おすすめ銀行カードローンを5つご紹介しましょう。
- 三井住友銀行カードローン
口座があり、インターネットバンキングに登録していたらWEB完結で申し込みできます!
限度額 | 最大800万円 |
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金利 | 定率4.0~14.5% |
特徴 | 口座が無くても可能 最短で30分で審査完了 即日カード発行も可能 |
インターネットバンキングに登録している場合は、申し込みがすべてWEB完結できますし、300万円以内であれば所得証明書は不要です。
- 三菱東京UFJ銀行カードローン
最短で30分で審査完了!テレビ窓口なら土日でも当日発行できます。
限度額 | 最大500万円 |
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金利 | 定率4.6~14.6% |
特徴 | 口座が無くても可能 最短で30分で審査完了 即日カード発行も可能 |
テレビ窓口を利用すれば、土日や平日15時以降であっても申し込みからカード発行までが最短で40分で可能となります。お急ぎの方にオススメです。
- 楽天銀行のカードローン
入会で楽天ポイントがたまります!ポイントはショッピングなどで利用可能です。
限度額 | 最大500万円まで |
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金利 | 変動:4.9%~14.5% |
特徴 | 楽天ポイントがたまる おまとめローンとしての利用も可能 所得証明は300万円まで原則不要 |
借り換えやおまとめローンも500万円までなら原則可能です。また、専業主婦(夫)専用カードローンもある(最大50万円まで)ので専業主婦(夫)の方にオススメです。
- ソニー銀行のカードローン
最低返済額が少額なので、毎月の返済に無理をしたくない方にオススメ!
限度額 | 最大800万円 |
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金利 | 2.5%~13.8% |
特徴 | 口座が無くても可能 300万円まで所得証明が原則不要 提携ATMは24時間手数料無料 |
口座をお持ちの方は即日対応もしています。最低返済額が2,000円からと少額設定されているのも安心です。
- セブン銀行カードローン
口座開設が大前提。少額カードローンですが審査が不安な方にオススメ。
限度額 | 10万円 30万円 のいずれか 50万円 |
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金利 | 15.0% |
特徴 | 口座開設されていれば、本人確認書類も収入証明書も不要 |
口座開設には一週間程度かかりますが、収入証明書も不要ですので、審査に不安がる方は是非ご検討してみてください。
借り入れの際はきちんと返済できるか検討することが大切!
いかがでしたでしょうか?
借りたい!と思う方にとって邪魔だなと感じていたかもしれない総量規制ですが、本来の目的は私たち消費者を守るためのものです。この規制ができることにより、多重債務者などの数が減少してきているのもまた事実でしょう。
借り入れを行う前にはまず返済がきちんと行えるかどうかを検討するようにしてください。
銀行カードローンは総量規制の対象ではありませんが、だからと言ってご自身の返済能力以上の借り入れをしてしまうと、結局返済が苦しくなってしまい、どうにもならなくなったという事態になりかねません。
カードローンはいざという時に大変便利なものです。返済や借入残高の確認など自己管理をしっかりと行い賢く利用することが大切ではないでしょうか。