カードローンを利用しているなら、増額(利用限度額を増やすこと)してさらに便利にしたいもの。
でも、増額ってどうすればいい?いつからできるの?と案外知られていないのも事実のようです。増額を上手に使うことで、カードローンがいろいろとお得に、便利に利用できる素敵な存在になることは間違いありません。
そこでこの際、カードローン増額の申し込みできる時期から申し込みの方法など利用法のイロハを整理しておきましょう。
カードローン増額を利用すると大きく広がる可能性とは
カードローン利用には、各社増額サービスを用意しています。増額サービスとはカードローンの利用限度額を文字通り増額することです。
もちろん、増額サービスの利用にもさまざまな制約がついていますが、それらの制約をしっかりと把握、理解すれば増額とそれに伴うメリットが大きいのです。
カードローンの増額には相反した状況があります。
- 増額には条件がある
- メリットが拡大する
だから利用限度額に満足できない
カードローンを使い慣れるとその便利さがよくわかると思いますので、今ここでその便利さを挙げて説明する必要はないでしょう。しかし、最大のメリットを一つ挙げるなら次のようなことですね。
ポケットにある現金に伸びしろができるということですが、このメリットは「機会利益」を現実にする効果を持ちます。機会利益などと専門用語を使うと難しく思いますが、要するに割引きセールを活用することができるということです。
例えば、2万円の商品を30%引きのセールで買えば6000円の利益を得ることと同義になります。正札で購入すれば2万円の出費になるからです。この場合、6000円は機会利益になるわけです。
カードローンのメリットは…
- セキュリティを大切にしたい
- チャンスを活用したい
なので…
- だから、多くの現金を持ち歩かない
- でも、突然の必要には対応したい
という「したい」の矛盾を解決することです。
利用方法が簡単で便利だからカードローンを活用したい
銀行に残高が十分にあってもそれは現金と等価にはなりません。銀行のキャッシュカードが使えないショッピングは不便極まりません。またクレジットカードは一定期日での決済になりますから、度重なるショッピング利用で支出の管理が複雑になります。
その点、カードローンなら複数回に及ぶ利用が一つのローンにまとめられて予算管理が楽なのです。また決済日(返済日)も都合に合わせて融通が効くのです。
例えば、銀行のキャッシュカードを利用して日曜日に現金1万円を引き出すことを考えれば、手数料が108円、あるいは216円必要になることはご存知だと思います。
増額で活用するチャンスそのものが増えてくるのは本当です
このような機会利益獲得というメリットは実際にカードローンを使って獲得した経験があれば、感覚的に理解できるでしょう。そして機会利益のメリットは利用限度額によって拡大されます。
カードローンの利用金額は利用期間に応じて増える傾向があるようです。このことはカードローンの利用の便利さが利用によって理解できるようになってくることも一因でしょう。また限度額が大きくなれば利用機会も増えることも原因の一つなのです。
それは安心して行動できる行動半径が拡大することと似ています。自宅の周りを散歩コースにしていた人が隣町まで含めて散歩コースにするようになることと、確かに似ていますよね。
カードローンの利用は安全で安心できることを確認できることが大きな要因でしょう。カードローンは生活の安心に役だち、将来の可能性を拡大するのです。そしてその大きさは利用限度額によって表されていると言えます。
立ちはだかる壁?大きな限度額の審査が難しい理由
カードローンの増額は魅力的なメリットがありますね。でもそれは誰にでも可能な権利だとは言えません。増額してもらうには利用者に条件があり、それらの関門をくぐり抜ける必要があります。
おおまかに増額に立ちはだかっている壁(条件)を挙げてみますと次の3つが主なものです。
- 利用の実績
- 信用度
- 法的な制限
カードローンを持っているだけでは実績になりません。当たり前のことです。カードローンはキャッシング利用をするためのものですから…。このことを逆に考えると、カードローンを手に入れてスグに増額というのも同じことだとわかります。
信用度が問題になるのは、利用実績と同じ原理です。最初の信用度から算定されたのが現在の利用限度額のはずです。利用限度額を増額するためには、算定の元になる信用度が向上している必要があるのです。
消費者金融のカードローンには貸金業法によって明確な制限が付せられています。利用限度額の総額が年収の3分の1を超えることはできません。
これらの条件を改善して、その後に増額利用が可能になるということを最初に押えておきたいもの。条件を度外視して業者の対応が厳しいとか審査がきついとかというのは考えものなのです。
カードローン増額の審査に通過するためのノウハウ
前述した増額のハードルを意識してカードローンを利用してきたのであれば、基本的に問題を生じることはないはずなのですが、それでも増額に申し込む前に確認しておくほうがよいことがあります。
これをしちゃダメ!増額審査に落ちる理由をチェックしよう
具体的に増額審査に落ちてしまう重大な原因には次の5つありますので、増額の申し込みをしようと思ったタイミングで確認してみることをお勧めします。
- 返済支払いに遅れた
- 利用履歴がない
- 他社から借り入れした
- 法的制限を無視した申し込み
- 慎重審査になった
これらは通常よく知られた理由ばかりだと思われますが、中には意外と思われるものもあるかもしれません。例えば利用履歴がないということは既述の問題です。
また気を配って欲しいことは、「法的制限を無視した申し込み」をしてしまうようなことです。これは数年間まじめに卒なくカードローンを利用・完済を繰り返してきたとしてもです。
消費者金融業者は貸金業法によって厳しく制限されており、そのカードローンは総量規制によって上限が定められています。ですからどれだけ信用が高くてもこの上限を超えることはできません。
法律の上限に達していないのに!慎重審査になる条件と結果
一般的に銀行より消費者金融の方が審査の基準が低いと言われています。しかしすべての場合でそうだとは言えないのも事実なのです。先ほど上げた総量規制の条件がその好例。
所有するカードローンの利用限度額合計が年収の3分の1を超えると審査に通りません。つまり問答無用で否決されますが、総量規制対象にならなければ大丈夫かというとまだ問題があります。
それは次の2つのケースが考えられます。
- 利用限度額が50万円を超える増額
- 他社利用合わせて合計額が100万円を超える増額
利用限度額が20万円のカードローンに40万円増額申請をしてしまうと、希望利用限度額は60万円になります。これは利用限度額が50万円を超えるため、慎重審査の対象になります。
慎重審査になると次のような3つのデメリットが発生します。
- 所得証明が必要になる
- 法的に制限されている
- 審査に時間がかかってしまう
気をつけていただきたい理由は、慎重審査になるとまず審査に通らないことにあります。利用する際はできるかぎり慎重審査を避けるように申し込みすることが大切なポイントなのです。
こうすれば対策できる!増額審査の特徴とコツ
申し込みに審査があるのは新規でのカードローン申し込みと同じです。ですから増額申請を希望する人は審査がどのようなものかを既にご存知だと思います。
ですからここでは、新規申し込みではなく増額申請ならではの審査にポイントを絞って説明していきたいと思います。次のように大きなポイントは2つあり、従って対策も2つ挙げることができます。
利用経歴が審査対象になることがまず最初のポイントです。利用経歴は新規申し込みの時には問題になりえません。増額審査は既にカードローンを利用している人が対象になりますので、当然といえば当然です。
これによって望ましい利用を継続していたならば、信用度が高くなっていることから増額審査に可決される可能性も高くなり、逆に望ましい利用をしていなければ、審査に否決される可能性が高くなっています。
このことに対する対処法は返済支払いで実績を積むことにつきます。ですから、同じように実績を積むのであれば、出来る限り一回のキャッシング金額を抑えて利用して、出来る限り短期間に完済するという使い方を繰り返せばよいということになります。
人間関係を良好に保つことで信用がつきますが、人間関係を良好にするためには当たり前な行動を継続的にすることがもっとも効率的です。カードローンの利用は人間関係の維持と同じ原理に基づきます。つまり完済するという当たり前の行動を繰り返し、履歴を作ることなのです。
シンプルイズベストの原則!他社との関係が問題になります
新規申し込みの時との違いは利用者にも起こります。例えば他の業者のカードローンが増えたのか減ったのかが大きく審査に関わってきます。
当然他社のカードローンの枚数が増えると増額審査に通ることは難しくなるでしょうし、逆に他社のカードローンの枚数が減っているなら、それは二重の意味で高い評価を得ることができます。
- 総量規制の余裕が生れる
- 他社完済の信用が付与される
これを利用しない手はないでしょう。他社利用を完済して一社に集約することが増額審査対策の一つの柱になります。この効果は非常に大きいので、コツコツやって損がありません。
増額審査対策のまとめ
短期利用と完済やローンまとめといったテクニックを利用すれば、増額審査に有利な信用を高めることが可能です。使いようによっては新規申し込みで高額の限度額を申し込むよりも有利になるでしょう。
増額前提でカードローンを利用することによって可能になります。つまり最初は出来る限り小さい利用限度額でカードローンを申し込んで手に入れます。
その後、こまめにキャッシングと完済を繰り返して利用します。このようにしてカードローンを育てましょう。そして半年程度経過した時点で収入などを確認した上で増額申請を実行します。
増額申請には審査があるが、利用経歴が信用に反映されたうえでの審査になるので、利用方法によっては新規申し込みより圧倒的に有利になります。
【要注意!】増額申し込みにあるデメリットを忘れない
これまで説明してきたように、増額が認められれば大きなメリットがあり、また審査に可決されるための対策も講じました。しかし、増額申請にはデメリットも存在します。
メリットの裏返しがデメリットです。新規申し込みであれば審査に落ちるだけですが、増額の審査の場合はそれ以上のデメリットがあるので注意しましょう。考えられるデメリットの中から2つ取り上げて説明を加えます。
デメリット1 増額申し込みで減額されることがある
個人信用情報は個人情報保護法によってむやみに照会できないことになっています。このため本人の同意があるときのみに照会することになります。そして増額申請の際、必要な同意を求められるわけです。
つまり業者側としては、利用者の増額申請によって個人信用情報を参照して状況確認できる貴重な機会になっているのです。そして個人信用情報からの評定と利用限度額とを比較して新たな利用限度額を決定することになります。
ですから、評定額が現在の利用限度額を下回ってしまうと、審査に否決されただけではなく、利用限度額を圧縮するという結論になってしまうリスクがあるのです。
このデメリットは申し込み業者以外との関係が審査範囲になることからももたらされます。例えばカードローンを使用中に家電をローンで購入した場合でも別口のローンを抱えたことになるのは同じことです。
家電ローンにせよ、クレジットカードにせよ、増額の審査には利用総額が問題だからこれは仕方ありません。増額できないどころか、減額評価も十分に考えられることになります。
これまで順調に返済をしてきたのに、という不満を訴えられる方もいらっしゃる理由はここにあります。カードローンの信用は一社との関わりだけではなく、ローン全体との関係で決定されるのです。
デメリット2 カードが返済専用になってしまうことも
まず考えられないことですが、リスクの一つとして覚悟をしておくに越したことはありません。増額申請の審査の結果、新規のキャッシングを停止されてしまったというケースもあります。
カードローンの最大のメリットは利用限度額の範囲内であれば、繰り返しキャッシングを利用できるということに尽きます。それにも関わらず突然キャッシング利用ができなくなってしまうのですから、このような事態はなんとしても避けたいものです。
新規申し込み以降、申込時の内容が変化しているのに変更手続きを怠っていたというのが、もっともポピュラーな理由のようです。申込時の内容が変化したときには変更申請をする必要があったのです。
変更手続きが必要な内容には次のようなものがあります。
- 電話番号
- 住所
- 勤務先
- 勤務先電話番号
- 勤務先所在地
これらの変更手続きを怠っていたのに、増額申請の際に知られてしまうなら最悪の事態を想定しなければならないでしょう。
最悪なら、一括精算を求められます。つまりローン継続不可能という判断をされた場合です。そこまでではない処置が新規キャッシングの停止ということになります。
新規キャッシング停止でも、キャッシングカードを使用して返済を継続することになります。言い換えれば、利用中のキャッシングはそのまま継続されるということです。
デメリットを現実のものにしないための工夫・努力をしよう
デメリットは決して些細なものではありませんよね。せっかくカードローンを育ててきたのに些細なミスから大きなデメリットを受けてしまうリスクがそこにあるのです。
誠実な利用という言葉がカードローン利用の一番大切な心がけだと言われる所以です。変更手続きも延滞のない返済支払いも、他社ローンの整理もすべて誠実という言葉でまとめることができそうです。
低くない増額審査のハードルを回避する方法はこれだ
最初から戦略的に増額を計画していなければ、なかなか難しく急場の必要に答えることはできないこともあるでしょう。そのような場合にどうするのか、この疑問に答えておきたいと思います。
別業者でキャッシングをすればやりくりできる
他業者の利用は増額審査に大きく影響すると言っていたではないか、と一見矛盾するようなことですが、実は増額審査に影響を与えないキャッシング方法があるのです。
まず抑えたい事実は審査に用いられる情報は個人信用情報であるということ。個人信用情報は公的機関に記録・管理されていますが、誰でも照会できるのではありません。
個人信用情報は基本的に非公開の情報であって、個人であれ業者であれ誰でも照会できるわけではなく、照会できるためにはそれぞれの個人信用情報機関に加盟している必要があります。
増額に影響しない消費者金融を利用しよう
以上の説明を踏まえれば、勘の鋭い方は察しがつくでしょうか。実は個人信用情報に影響しない業者を選んでキャッシングすることは可能なのです。
日本には有名大手の消費者金融業者ばかりではなく、全国に中小の消費者金融業者が存在しており、それらの業者もキャッシングに応じてくれます。
ただ、それらの中小の消費者金融のすべてが個人信用情報機関に加盟しているわけではないというところが「ミソ」なのです。つまりそのような業者であれば、個人信用情報を照会できず、また利用が記録されることもないということになります。
各機関の公式サイトでは加盟業者名をリストしていますので、利用したい消費者金融業者の正式屋号をそのようなリストで確認すれば状況が判明します。
増額はカードローンの利用法の一つです。これを上手に使っていただければさらに、カードローンの可能性が広がり、魅力的な生活を楽しむことができるようになるでしょう。