融資の審査だけでなく、何事も落選(審査落ち)というのは気分のいいものではありません。できれば自分の希望どおりに審査を通過して欲しいと思うものです。では、融資を確実に受ける為に自分から積極的にできることはないのか―。ここでは4つのアクションをご紹介してみますので、融資を申込む時の参考にして下さい。
裾野の広いローン商品選び
最近は数多くのキャッシング商品(ローン)が選べるようになっています。大手消費者金融やメガバンクの全国対応OKのカードローンから、お住まいの地域限定で融資をしている地方銀行や信用金庫のローン。さらには街金と呼ばれる小規模消費者金融まで、本当に多くの選択肢が用意されています。
確実重視なら条件の幅を見抜け
確実に融資を受けたいと考えるとき、以下の2つのカードローンのどちらを選んだ方が審査に通りやすいと思うでしょうか。まずは、2つの条件を見比べて、考えてみてください。
- 「A社の条件」
- 申込年齢20~59歳
- 正社員として2年以上の勤務歴があって、かつ昨年の収入が200万円以上
- パート・アルバイト・専業主婦・個人事業主は申込不可
- 「B社の条件」
- 申込年齢20~69歳
- 安定継続したお勤めと収入があれば、雇用形態は不問。
- 専業主婦は申込不可だが、個人事業主や年金のみの収入でもOK
審査の通りやすさだけを見た場合、B社の条件の方が有利に感じることができるでしょう。もちろん正社員で何年もお勤めをされ、A社の条件をクリアしている方なら、これ以外にも金利などの諸条件も比較すべきですが、あくまで確実な審査通過を狙うこと一点に集中した話をするならば、B社を選択するのが賢明といえます。
より多くの人が利用できる条件ということは、それだけハードルも低いわけですから、商品選択の重要性が理解できるのではないでしょうか。
ネット申込みの欠点を衝く!
今やローンの申込みも、ネットが主流の時代。24時間365日自宅からネットやスマホで楽々申込みができるのは、非常に便利で魅力的な申込方法ですよね。
しかし、一方で、審査で顔を合わせたり細かな点を相談することもなく、審査は数字とデータを最重要視する傾向が強くなっているとも言えます。昔は店頭窓口にしても自動契約機にしても、その人の人柄は重要な審査項目でした。しかし、今ではその部分はあまり重要視されていない面がうかがえます。
ネットと電話の有効活用
「ネットで申込んだら、あとは審査の電話を待つだけ」というスタイルは一見便利ではありますが、先に書いた「人柄」をアピールする機会がゼロになります。と、いうことは申込内容や信用情報のデータによって審査が終わってしまい、その結果、審査落ちという可能性もあるわけです。
話し口調によっては逆効果になる危険もありますが、「お客様としてではなく、利用させてもらう側」として、「どうしても欠かせない融資であること」をアピールし、審査の中で考慮してもらうのは申込方法のひとつとして有効活用したいものです。
語弊を恐れずに言うならば、「人情に訴える」とでも表現すれば解りやすいでしょうか。「この人なら貸しても大丈夫だろう」という感情的な部分を上手く刺激できれば効果大です。
結果が出る前に希望を伝えよう
最近のキャッシング審査は、「希望額を最初に伝えない」ものも増えています。ネット申込みで各項目に入力をしたものの、肝心の「希望融資額」がないということに気づいて不安になることもあるでしょう。
早い段階で希望額を伝える
つまり、審査は「この金額を貸せるか」ではなく、「この人にはいくらまで貸せるか」で行なわれることになっているわけです。審査回答の際、「お客様へは50万円までご融資できますが、ご希望額はおいくらですか?」という伝達がなされるんですね。
なので、「10万円あれば充分」だとしても、審査結果が出る前に、それを伝える機会がないわけです。機会は自分から、やはり電話での相談という形で作るほかありません(希望額を申告できる申込みの場合は別)。
「インターネットで申込みをさせて頂いた者ですが、希望額のご相談をさせていただけますか?」と自分の必要限度額を伝えることで、「いくらまで貸せるか」から、「その希望額なら融資可能か」も審査をしてもらうことができるようになります。
やってはいけない事は絶対しない
ここまでは、「自分が積極的にすべきこと」をご紹介してきましたが、ここからは「積極的にやってはいけないこと」についてお話をしていきます。と、言っても、社会のルールとマナーを守ってさえいれば問題のない事ばかりなのですが。
「お客様」か「債務者」か
キャッシングの場合、利用者は「お客様」であると同時に「債務者(お金を借りている人)」でもあり、貸す側との立場も微妙なものです。そのため、申込時の相談電話でも、「借りてやるんだぞ」というような高圧的な話し方は厳禁です。理想はビジネスのような、最低限の礼儀とマナーを守った会話になります。
例えば、借家住まいの方が、「おう、大家!俺は家借りてやってるお客様だぞ!」と考えて話す人はほとんどいないでしょう。キャッシングもこれと同じような関係であると思えば間違いは起きないでしょう。「俺は金を借りてやってるんだぞ!」ではなく、「お金を貸してもらっている」という気持ちで接することは、難しい事ではないですよね?
嘘は高確率でばれると思う事!
もうひとつ、やってはいけないことは「嘘をつくこと」です。「嘘も方便」とはよく言ったものですが、キャッシングの審査や審査後に、嘘はかなりの高確率でばれるようになっています。
キャッシング契約は貸主と自分だけが知っている情報ではなく、貸金業界共通の情報として登録・管理されます。それらの細かな情報から、何かのきっかけで事実と違うことが発覚する可能性が非常に高く、嘘だとばれたときには審査中なら確実に落とされる原因となってしまうでしょう。
キャッシングの世界だけではなく、何かの取引をするときには、嘘はつかず、自分の現状を正しく申告することが、精神衛生上も良いことです。嘘をつくとそれがばれるんじゃないかという不安がずっと付き纏う事になりますし、ひとつの嘘は更なる嘘で誤魔化さなければいけなくなる面倒な事態を引き起こす原因にもなります。
まとめ
積極的に電話で相談をしたり、希望額を伝えるなどのアプローチをする事の重要性は理解していただけたでしょうか。最終的な審査回答でも、内容を教えてはもらえません。どの会社でも審査内容は極秘とされているので、私達申込者ができるのは、最大限のアプローチで審査内容を有利に導くことだけです。
その中では、最低限の会話マナーやお金を借りるという認識、社会人としての常識が求められますし、嘘や適当な申告でごまかすような行為は絶対にしてはいけないという点も常識としての範疇に入るでしょう。