消費者金融の「スペース」は、最近匿名大型提示版で話題になった会社です。創立が２００８年と日が浅く、借り入れについての情報が多くなかったことから、話題に上るのも早かったのです。
スベースの話題で最も注目されたのは、他の消費者金融で断られた人でも借り入れが出来たという話で、「スペースは神」というキーワードが多用されました。（※神＝とても優秀という意味）
今回は、消費者金融スペースがどのような金融業者であるのかを解説していきます。誰でも借り入れ出来ると鵜呑みにするのではなく、どのような条件を満たす必要があるのかを正しく知っておきましょう。
まずは実態を知ろう！「スペース」はどんな会社なの？
消費者金融のスペースと言うのは、普段インターネットを活用しない人には馴染みのない貸金業者です。
テレビのCM業界では、全国展開している金融業者以外でキャッシングの宣伝を行うことは稀であるため、普段テレビしか見ない人にとっては、スペースという消費者金融は名前すら聞いたことがないということもよくあります。
スペースという消費者金融は、創業が２００８年と比較的新しく、大々的に宣伝を行っていないため、創業当初に憶測が飛び交ったことがあります。インターネット上に流れた情報というのは消すのが容易ではなく、一度イメージが定着すると、それを修正するのは多大な手間がかかります。
スペースの具体的な店舗情報を知ろう！
スペースは、大阪府堺市堺区にある中小の消費者金融です。創業は先述の通り２００８年、金利は最低８％から最高で２０％のごく普通の金利制度です。
「残高スライドリボルビング方式」というのは、借入総額ごとに毎月の返済額が決まっており、その返済金額を最初に利息分に当て、残りで債務の元金を減らすように分配する方法です。
利用直後は債務残高が大きいので、元金がなかなか減らないというデメリットがありますが、任意返済を併用して最初のうちにある程度まとめて返済できれば、毎月決まった額を返済するだけなので、利用計画を立てやすくなります。
ブラックでも借り入れ出来るって本当？スペースのクチコミの信頼性
さて、スペースのインターネット上での評判は長所短所様々ですが、その中でも特によく見られたのが「スペースは神」というキーワードでした。神というのはネットスラングの一種で、非常に優れているもの、特に気に入っているもの、その分野で高い実力や能力があるものに対して使われる言葉でした。
消費者金融に対してこの言葉が使われたということは、その会社が利用しやすい、あるいは普通ならば利用できないような人でも借り入れが出来たということに対しての、「賞賛」の意味合いが強いのでしょう。
「ブラックの状態だったがスペースを利用したら借り入れが出来た」という評判もありました。通常、自己破産や任意整理経験などでブラックになっていると、ほぼ全ての銀行・消費者金融での債務契約は出来なくなります。
そうした中で、スペースで借り入れが出来たというクチコミが広がったのです。クチコミというのは、匿名性が高く、誰が言ったのかを特定することができません。そのため、噂だけが独り歩きをし、「スペースならブラックでも借り入れ出来る」という話が出来上がったのです。
匿名のクチコミをどう捉えれば良いのか？
クチコミや体験談というのは、情報の信頼性という観点では信頼できるものではありません。なぜなら、誰が書き込んだかわからないということは、組織の意思が非常に介入しやすいためです。
例えば、あるレストランのクチコミを作成する時にそのレストランがサクラを雇い、自分のレストランをよく見せるためにわざと好意的な評価を大量に作り出すことによって、第三者から見た客観的な高評価を演出することが可能だからです。
そして、それを見る本当の第三者は、どれが作為的な意図によってもたらされた情報なのかを判別することが出来ないのです。
同じことが消費者金融業界でも言えます。「～の消費者金融は審査が甘い」とか「～ならブラックでも審査に通った！」といったクチコミは、もしかしたらその消費者金融の関係者自身が書き込んでいるかもしれないのです。
ちなみにですが、消費者金融スペースは現在ではブラックになっている人の借り入れは、ほぼ不許可になっています。
例外的に、高い収入・契約時点で高い返済実績がある、融資枠を既に持っているの３つを満たしていればブラックでも極稀に利用できることがあるぐらいです。
審査期間が長いのはなぜ？スペースが審査に時間をかける理由
消費者金融スペースの評判には、もう１つ、特徴的なものがあります。それは審査の長さと、その過程での質問の細かさです。
通常、借り入れの流れというのは、以下の手順を踏んでいきます。
- 契約者の必要事項を記入して申し込みを行う（書類審査）
- 消費者金融はそこから利用者を選別し電話や面接などを行う（１次審査）
- 本人確認書類と収入証明書類を提出または郵送する（２次審査）
- ２次審査通過者に対して職場に実際に勤めているかの確認を取る（在籍確認）
こうした手順をクリアして、初めて借り入れが出来るようになります。この審査の中でスペースが最も力を入れているのが、１次審査と言われる部分です。
１次審査では、担当者と直接言葉をかわすことによって、契約者の態度や受け答えから、違法なことに加担するための資金調達ではないかや、書類審査での内容に嘘偽りがないかということを調べるのが目的です。
しかし、スペースが行う１次審査はそれとは少し異なります。もちろんそういった大前提の目的もあるのですが、それだけではなく、契約者の嗜好や為人すら聞き出そうとする点にあります。
金融業者としては、返済してくれそうかどうかは、収入からだけでは判断できないというのが実情です。
また、出来るだけ丁寧に審査をしようとすることから、スペースの申し込みから借り入れまでの期間（審査時間）は業界でも異例の長さがあります。それをメリットと取るかデメリットと取るかは人それぞれでしょう。
早く借り入れしたい人にとっては時間的なロスが多大に発生するためデメリットでしょうし、借り入れに不安がある人にとっては、少しでも自分の評価を上げる機会が増えるのでメリットになります。
スペースの審査ではどんなことを聞かれるの？
ここからが肝心なのですが、非常に細かいと言われるスペースの１次審査では、どのようなことを聞かれるかをあらかじめ知っておきましょう。そのほうがスムーズに審査が進み、結果として借り入れをしやすくなることでしょう。
まず、どの消費者金融でも聞かれること「借り入れ目的・返済の目処・転職や退職の可能性があるかの確認」といったことは確実に聞かれ、借り入れ金額が多い場合には「持ち家か借家か・親戚はどの程度居るか」といったような銀行審査のようなことも聞かれます。
ここまでは普通の消費者金融と大して変わりませんが、ここからがスペースの異色なところです。「車を持っているか（持っているなら車種も聞かれる）」、「両親がどこの出身か」、「ギャンブルをやったことがあるか」、「酒類をどのくらい飲むか」、「クレジットカードを持っているか」などなど、非常に多岐にわたって質問してきます。
言い方は良くないですが、クチコミの中には、「職質（職務質問）を受けているようだった」といった声すらあるほど、この部分に時間を掛ける消費者金融です。
もちろん、興味本位で聞いているのではなく、返済をする人物であるかを調べる過程でこのような質問をしているのです。こうした細かい質問に正確、かつ誠実に回答できるかどうかによって、普段なら借り入れを断るような条件の人にも、お金を貸すことが出来るのです。
消費者金融スペースで借り入れをするのに向いているのはどんな人？
最後に、この消費者金融の利用に適している人について解説していきます。
まず、審査の性質上、対応は丁寧ですが一人ひとりにかなりの時間を掛けるため、希望者を完全に捌ききれていない現状があります。そのため、申し込みをしてからすぐに審査、すぐに借り入れという流れにならないことが多々あります。
消費者金融を利用する人が期待しているのは、銀行より審査が簡単ですぐにお金を引き出せるということですが、そうした一般的なイメージは、このスペースには当てはまらず、むしろ、銀行カードローンなどの審査より時間がかかることもザラにあります。
スペースを利用する場合は、大手消費者金融のような「即日融資」、「簡単キャッシング」というようなキャッチコピーとは無縁だと思っておく必要があるのです。
スペースの利用に適しているのは、すぐに借り入れをしたい人ではなく、時間がかかってもいいから確実にお金を借りたい人です。
審査が丁寧な分、契約者に返済能力と借り入れの妥当性がある場合はほぼ確実に融資を許可することが出来ます。これが審査が細かい業者のメリットです。
クチコミの情報を鵜呑みにするのではなく、あくまで１つの消費者金融であると考え、しっかりと事前準備をして審査に臨めば、どこよりも誠実に応えてくれる消費者金融でしょう。
