銀行の発行するクレジットカードにも、キャッシング枠をつけている、という方は多いのではないでしょうか。突然の出費にも対応出来るので、あるととっても便利ですよね。
ただ心配なのが、総量規制の対象になるのかどうなのか?という点です。カードローンの限度額は、使用していなくても総量規制の対象になりますので、クレジットカードのキャッシング枠もそうなのでは?と不安になる方も多いかもしれません。
この記事ではクレジットカードのキャッシング枠の仕組みについて解説し、総量規制の対象にならないクレジットカードを提供してる銀行もいくつかご紹介したいと思います。
そもそもクレジットカードのキャッシング枠って?
クレジットカードといえば、一般的にはお買い物や食事などでの支払いに使うものですよね。実はそんなクレジットカードにも、カードローンと良く似たキャッシングサービスをつけることが可能なことは、すでにみなさんご存知かと思います。
クレジットカードのキャッシングと、カードローンのキャッシングは、システムとしてはそれほど異なるところはありません。申請して審査してお金を借りるわけですからね。
一方、クレジットカードのキャッシング枠とショッピング枠には違いがあります。
クレジットカードのショッピング枠とは、買い物での支払いの限度額です。つまり、お買い物などをしたとき、現金の代わりに支払いが出来る限度額、ということです。
対するクレジットカードのキャッシング枠とは、お買い物の支払いといった用途にしばられず、申請して通った分のお金を利用することができるサービスです。
一見カードローンと変わらないように感じられますが、大きく異なるのはキャッシング枠がショッピング枠に含まれている点でしょう。
なお、返済が一括を想定している点でも、クレジットカードとカードローンは違っています。
キャッシング枠はどこまで総量規制に含まれるのか?
クレジットカードのショッピング枠は総量規制外です。しかし、クレジットカードにキャッシング枠がついている場合、総量規制の対象となるケースがあります。
原則として、借りなくても総量規制の対象となるカードローンとは異なり、使用していないキャッシング枠は総量規制の対象にはなりません。
キャッシング枠が総量規制の対象となるのは、利用した場合、かつ利用した分の金額のみです。
また、キャッシング枠があれば総量規制を超えた金額であっても一時的に利用可能です。しかし、クレジットカードのキャッシング枠の更新等で減額されたりする場合もありますので、総量規制をくれぐれもオーバーしないよう、注意しましょう。
銀行のキャッシング枠でも、総量規制対象の場合がある!
先ほどクレジットカードのキャッシングは使用した時のみ総量規制となると述べました。しかし、総量規制の対象外である銀行のクレジットカードにも、キャッシング枠が含まれることがあります。
この場合、総量規制はどのように変わってくるのでしょうか。
銀行の発行しているクレジットカードでのキャッシング枠であっても、実は借り入れ先はクレジットカード会社であることも多くあります。
このようなクレジットカード会社からの借り入れの場合、銀行の借り入れではないため総量規制の対象となります。
他方、一部の銀行のクレジットカードのキャッシング枠は直接銀行からの借り入れとなることもあります。このような銀行借入のクレジットカードの場合は、総量規制の対象外となります。
カードによっても大きく異なりますので、借り入れをする前にしっかりと借り入れ先を確認するようにしましょう。
総量規制外のクレジットカードを提供してる銀行はどこ?
銀行のキャッシング枠があるものは、具体的にいえばたとえば横浜バンクカード、三菱東京UFJ-VISA スーパーICカード、みずほ銀行 マイレージクラブカードなどが存在します。
一方、三井住友銀行、ゆうちょ銀行、りそな銀行にはクレジットカードとカードローンが一体となったものがありません。
今回は上記に挙げた横浜バンクカード、三菱東京UFJ-VISA スーパーICカード、みずほ銀行 マイレージクラブカードを具体的に例として挙げ、説明したいと思います。
基本情報を比較しよう!
項目 | 横浜バンクカード | 三菱東京UFJ-VISA スーパーICカード | みずほ銀行 マイレージクラブカード |
---|---|---|---|
年利 | ~300万:13.60% | ゴールド:9.0% ICカード:14.5% |
15~18% |
限度額 | 10~300万円(入会時は30万) | クレジットカード利用枠10~100万 ショッピング:10~100万 キャッシング:~50万 |
~80万 |
種類 | VISA・マスター | VISA・MUFG・DC・UFJカード・NICOS | ANA・SUICA・アメリカンエクスプレス・VISA・マスター |
年会費 | 無料 | 基本無料 プラスEXカードは1名につき540円(税込) |
無料 ゴールド会員は10800円 |
必要書類 | 普通預金通帳・本人確認書類 | 三菱東京UFJ銀行の普通預金口座 | みずほ銀行の普通預金口座 |
非正規の可否 | カードローンは不可 | 安定した収入のある人 学生可 |
記載なし |
年齢 | 満18歳以上満70歳以下 | 満20歳以上 | 満20歳以上 |
ATM | 横浜銀行ATMで可能 | 三菱東京UFJのATMおよびコンビニATM | みずほ銀行およびコンビニATM |
特記事項 | 満20歳未満の社会人はカードローン不可 | キャッシングは1万単位から | UCカードもしくはセゾンカードのキャッシング扱いとなる |
各キャッシング枠の特徴
表で比較してみましたがいかがでしょうか。キャッシュカードは当該銀行の預金口座を持っている方が前提ですので、必要書類には基本的に口座が含まれていること、ATMの利用、年会費が無料である点もほとんど変わりませんね。
もっとも大きな違いは、カード会社の選択肢と限度額でしょう。三菱東京UFJは、最も豊富なVISA・マスター以外のカードも取り扱っていますが、全国・全世界的に見て使いやすいかどうかは生活によって異なります。
ご自分が利用するお店や銀行口座(およびATM)との兼ね合いを考えて利用するとよりお得になるでしょう。
銀行のキャッシングは総量規制対象外のものもある!
さて、これまでクレジットカードのキャッシングと総量規制について説明してまいりましたが如何だったでしょうか。
銀行のクレジットカードのキャッシング枠は、銀行からの借り入れとなるカードローンサービスがショッピング枠に含まれている場合、総量規制対象外となります。
普段はクレジットカードとして使用でき、さらに自分の給料に縛られず、必要な時に必要なだけ借り入れすることができる総量規制対象外の銀行のキャッシングは非常に便利です。
この機会に自分のクレジットカードのキャッシング枠も確認し、可能であれば付けてみると良いかもしれませんね。